16代仁徳天皇の御時(5世紀頃)に、九州からやってきて伊予の国長田の里をつくった長田連(ナガタノムラジ:連とは、古代日本の階級を決める氏姓制度で、それぞれの職業・職能をもって大王に仕えてきた有力豪族に与えられた姓(カバネ)のこと)を祀るために建てられたと伝えられる。明治25年(1892年)、見事な意匠で名を馳せた長州大工の門井宗吉・友佑兄弟によって本殿が建築さた。珍しいのは、拝殿正面の水引虹梁に彫られている「二見ヶ浦の夫婦岩」である。夫婦円満や家内安全を願ってあまり他所では見かけない題材です。
本殿脇障子には「加藤清正の虎退治」、腰板部分には「牛若丸と弁慶」や中国の仙人の説話など、ぐるり360度どこを見ても彫刻が施されている。間近で見る彫刻は、その大きさと迫力に圧倒される。