おおつじょう
滋賀県大津市浜大津5丁目2-29
大津城は、大津の北約5kmにある明智光秀の坂本城の廃城後、豊臣政権の天正14年〜15年頃(1586〜86)に坂本城の遺材を転用し築城された。その規模は本丸に天守を有し、伊予丸、香集丸、奥二の丸、二の..
大津城は、大津の北約5kmにある明智光秀の坂本城の廃城後、豊臣政権の天正14年〜15年頃(1586〜86)に坂本城の遺材を転用し築城された。その規模は本丸に天守を有し、伊予丸、香集丸、奥二の丸、二の丸、三の丸と曲輪を配し、内掘、中堀、外堀と三重の堀で囲われていた。 慶長5年(1600)、関ヶ原の前哨戦ともいうべき、大津城籠城戦で京極高次が3千の兵で大津城を守り、これに毛利元康軍1万5千が囲み、長等山(大津市歴史博物館の背後の山)に大砲を据え城内に打ち込み激しい戦闘が行われた。最後に京極高次が本丸に立て籠もったが西軍と和睦、大津城は陥落した。この籠城戦で西軍1万5千を釘付けとしたことで、東軍は関ヶ原で勝利したと言われている。京極高次はこの功績により若狭一国を与えられ、若狭小浜8万5千石の大名となった。関ヶ原の戦いで焼け野原となった城下町は地子免除として再び町民を呼び戻したが、大破した大津城はその後、遺材が膳所城や彦根城の築城に利用され、城の役目を終え、大津は幕府直轄領となり代官所が置かれた。 第166回直木賞を受賞した小説『塞王の楯』の舞台。
京阪石山阪本線、京阪京津線、浜大津駅下車、琵琶湖方面へ徒歩2分。
約30分
大津港駐車場。(有料)