鷲津山のふもとにあるここ長寿寺の伝説です。昔むかし、寺が傷んできても修理ができず、住職の高蔵坊は困っていました。
その頃、この山に一疋の狐がすんでおり、住職はこの狐をとても可愛がっていました。いつしか住職の嘆きを知った狐は、ある日突然姿を住職に変え、村々を巡ってこの寺の御利益(ごりやく)を説いて廻りました。その結果、各地からお参りの人々がつぎつぎ訪れるようになり寺は立派に修理できたということです。
村人は、その狐を高蔵坊狐(こうぞんぼうぎつね)と呼び、ますます可愛がりました。その後村人はお堂を建て、この狐を祀りました。
いまも毎年三月第一日曜日、高蔵坊稲荷大祭が行われ、多くの参詣者でにぎわいます。
長寿寺・大高歴史の会 (境内の説明より)