稲荷山高徳寺は山形県東置賜郡川西町大字大塚に境内を構えている曹洞宗の寺院です。高徳寺の創建は室町時代の享徳年間(1452~1455年)に牛谷監物義国が開基し宝光智登が開山したと伝えられています。
天正年間(1572~1592年)に高橋備後守が中興し、明治18年(1885)に堂宇を大改修しています。境内は藤原道隆の後裔とされる大塚家が築いた大塚城の城跡で、現在でも境内の東側には土塁と空堀の遺構が残り当時の様子を見る事が出来ます。
大塚家は伊達家の家臣だった為、天正19年(1591)に主家である伊達政宗が米沢城から岩出山城(宮城県大崎市岩出山)に移封に伴い当地を離れ大塚城も廃城となっています。
貞享3年(1686)、越後出身の土豪で、伊達家時代に米沢に移り住んだ牛谷家が当地に移住すると高徳寺を菩提寺として庇護しています。牛谷家は元々越後牛谷村の館主で、当地でも当初は在郷武士でしたが、その後帰農、当地域の開発に尽力し庄屋等の村役人を歴任しています。山号:稲荷山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。