光清寺 (富澤観音)

光清寺は山形県最上郡最上町富沢にある天台宗の寺院。
正式名称は「浪高山 東善院 光清寺」と号する。別名「富澤観音」とも呼ばれる。
最上三十三観音霊場の三十一番札所。

清和天皇御代の貞観5年（863年）、慈覚大師が東北行化の途次、この地に来り形勝の地として補陀落山と名づけ、駿足の馬匹を各所に放牧する様を観て、「産馬に適し民の生業を利益するなり」と、自ら座像の馬頭観音を彫刻し、精舎を建立して安置、地方民を信仰に生かしむると共に大いに産馬繁殖を奨励されたとある。
これが富澤観音の始まりである。

時の地頭領主の尊信が篤く、小国日向守時代（1580年頃）は祈祷料の奉納があり、其の後新庄藩主戸沢家で代々寺領十二石を寄進し、その代替りには必ず格式行列で参向したという。観音堂は幾度かの移転を経て、寛政9年、戸沢能登守政親の再建によって再び現在地に移建された。

富山馬頭観世音は、東北三大馬頭観音の一つで、県内外から多くの参詣者が訪れる。春秋の二回大祭が修され、畜産繁栄、蓄霊供養とともに身体健康、交通安全、厄除けの観音として信仰を集めている。
(最上三十三観音霊場公式ＨＰを要約しました。)